あるところにマルタとマリアという姉妹がいて、イエスさまと弟子たちが彼女らの家でお話しをされた時、姉のマルタがお接待のために一生懸命働いているのに対して、妹のマリアは何もせずただ熱心にイエスさまの話を聞いていました。
マルタがイエスさまに言いました、「マリアにも働くようおっしゃってください。」イエスさまはお答えになりました、「彼女はいい方を選んだのだから、それを取り上げてはならない。」
つまりこういう事です。今は聞くべき時であり、働くのは後でいいんだよ、「これをしなきゃ、あれをしなきゃ」ということに心奪われなくてもいいんだよ、と。
忙しさの中で、私たちはつい「聞くこと」をおろそかにしがちです。自分の務めの中では当然優先順位があり、その中で本来自分がすべきだと思っていることを後回しにしてでも聞くということ、特に子どもの話を聞くということはよほど意識しなければできないことです。でも、実はそれが最優先事項だということに気づけば、つまり意識が変われば難しくはなくなります。
それでも、子どもの話を聞いてばかりはいられないのが現実です。仕事も大事、家事も大事です。それに「私だって話したい!聞いてもらいたいことだっていっぱいあるのよ!」って叫びたくもなります。
そうです、私たちはマリアになるのが理想だと分かっていて、マリアになりたいと思ってもなお、マルタでいるしかない、あるいはマルタにしかなれないものなのかもしれません。
そんな私たちを、神さまはご存知でいてくださいます。イエスさまは「マリアになれ!マルタじゃダメだ!」とおっしゃってるのではありません。そうではなく、いろんなことに縛られている私たちを解放するきっかけを作ろうとされているのです。
小1の次男にせがまれ、重い腰を上げて虫採りに行きました。やっと捕れたメスのクワガタに大喜びする息子。気づいたらもう4回も出かけ、立派なオスもたくさん捕れました。いつの間にか夢中になっていたのは私の方でした。