2005年1月号
新しい年を迎えました。昨年は災害続きの1年でしたが、より良い明日への希望を抱きつつ歩んでいきたいと思います。
本園は、ご承知の通り日本キリスト教団十日町教会が母体となり設立された保育園なので、「キリスト教保育」を行っています。キリスト教保育とは、ひと言で言えば「愛と奉仕の精神で保育する」ということです。
保育に携わるひとりひとりが、キリスト教の教えや聖書の御言葉に従い、子どもたちの健やかな成長を願って保育にあたります。具体的には、人を愛するということを実践しながら、子どもたちもまた誰とでも愛し合う者となることを願い求めていきます。すなわち、愛されることによって愛することを知る者となることを期待するのです。
ところが、私たちの世では、愛するということが誤解されることが少なくありません。愛というと、甘くスウィートなものをイメージしがちですし、自己中心的な思いを「愛している」という言葉に置き換えて正当化してしまうこともあります。また、「キリスト教は博愛主義なんだろ!」という言葉を聞くこともありますが、これは愛されることを当然の権利として受け止め、そのために相手を自分の都合の良いようにコントロールしようという思惑が見え隠れします。
キリスト教の教える愛は、「神と人に仕える愛」です。そして、一方的になるのではなく、「互いに愛し合う」ことを教えています。これはつまり、お互いの尊厳を重んじあいつつ、受け入れ、理解することに努めることなのです。
保育士は、子どもたちを愛しますが、それは子どもたちが愛する者となるためです。保育士のみならず、保護者の皆さんはじめ、保育に携わる者は皆同じ思いでしょう。
それでも、私たち人間は完璧ではありません。破れや欠けの多い、未完成の人間です。それを神さまに補って頂くことを祈り求めながら保育にあたります。神さまに信頼し、寄り頼む姿を通して、神さまが共にいてくださることを伝えるのもまたキリスト教保育なのです。
今年も、子どもたちと元気に楽しく過ごしていきたいと思います。 園長:新井純
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クリスマス献金をお捧げいただき、ありがとうございました。総額で40750円捧げられました。その中から12000円を日本キリスト教保育所同盟を通してバングラディッシュの子どもたちのために、28750円を年末に起きたインド洋沿岸地震の被災者の方々のために捧げます。