clm(45-49)
45)太極拳をやろう
風薫る5月、庭の草木も一斉に芽吹いて新緑が目にしみる季節になりました。長い冬の間こたつで丸くなっていた人たちも野へ山へ更には軽いスポーツなど、趣味と健康更に山菜取りなどは実益も兼ねて心地よい汗を流してみましょう。冬期間非常に多い中高年の皮脂欠乏性皮膚炎も汗が出て皮膚に潤いがあるようになると痒みが薄らぎます。ただし高齢になるほど筋肉や結合組織は拘縮して、肩こりや腰痛などが起こってきます。予防としては全身の筋肉を動かせる範囲いっぱいまで大きく動かすことですが、できるだけゆっくり最後の動作で数秒間じっとするくらいが良いようです。そして決して痛みを我慢してまでやらないように。太極拳はまさに理想的な体操です。逆にテレビ体操はテンポが早すぎてお年寄向きではありません。(99,5,17)
46)上を向いて歩こう
ふだんからうつむきがちで姿勢の悪い人、特に20才-30才と50歳前後の女性に多いのが「うつむき症候群」です。医学的には「筋収縮性頭痛」と言います。オフィスや、学校、町中でいつもうつむいていると首の筋肉が常に後頭部を支えていて収縮状態にあるため神経が刺激されて頭痛が起こってきます。ひどくなると吐き気やめまいも伴います。首が細くて長い人は太くて短い人より首の強度が弱いため「うつむき症候群」になりやすいと言われています。 頭に本を載せて歩いてみて本が前に落ちるようならうつむいている証拠です。まずは胸を張って上を向いて歩いてみましょう。(99,6,15)
47)続・上を向いて歩こう
頭痛持ちの患者さんの殆どは長時間うつむいていたり、姿勢が悪いために頭痛になります。仕事中に肩が凝ったり、首が張ってきたり、頭が重くなってきたら要注意。頭痛の前兆と思って5分でもいいですから体をほぐして下さい。上を向いたり背伸びをしたり、ストレッチ体操をやったりしてリラックスしましょう。例会の後のライオンズロアーはストレッチとして大変有意義で理にかなっています。次に首や背中の筋肉を鍛えることも大切です。水泳などはとても良い運動になります。3ヶ月もするとうそのように頭痛から解放されています。案外なのが高い枕の弊害です。無理にうつむいて寝ているようなものです。出来るだけ低い枕にして首に掛かる負担を軽くして下さい。枕をかえるだけで頑固な頭痛、肩こりから解放されることも珍しくありません。(99,7,15)
48)夏にご用心
記録破りの猛暑が続く毎日ですが、高温多湿の日本の夏は水虫の大好きな季節です。水虫は白癬菌というカビの一種による皮膚の感染症で、白癬菌が足についたものを水虫、陰部につけばいんきんたむし(頑癬)、その他の部位につけばぜにたむしと呼びます。条件が合えば体中どこにでもくっつきます。また足ふきマットやてぬぐいで家族にも簡単にうつってしまうのでご用心。かゆみは菌やその排泄物に対するアレルギー反応と考えられかゆみのない白癬も多いので素人判断は禁物です。また白癬に似た癜風(でんぷう)という皮膚病もよくみられます。白癬と間違いやすい汗疱や掌蹠膿疱症などの病気もありますので怪しいと思ったらまず皮膚科を受診して下さい。(99,8,20)
49)続・夏にご用心
水虫は治りにくいもの、あるいは治らないものと思われがちですが、それは水虫は根気よく治療することが必要なのに途中で何となく治療を止めてしまう人が多いためです。とにかく汗をかいたり、靴がむれたりしたらすぐシャワーをあびるとか靴下を履き替えるなどして患部は常に清潔にそして乾燥させておくことが大切です。水虫は皮膚の角質(垢として落ちる部分)を餌として繁殖していきますので垢をためないことも大切なことです。痒みを伴わない水虫もあるので水虫と思わないで市販のステロイド軟膏をつけていてどんどん悪化したり他の細菌が感染してぐじゃぐじゃになってしまったり。くれぐれも思いこみにご注意!(99,9,16)