146)100才以上祝3万人突破

毎年9月15日敬老の日前後にその年の平均年齢が発表されます。女性86才男性79才、100才以上32295人、80才以上は700万人突破、ますます日本は超高齢化の時代を迎えています。さらに団塊の世代がついに60才になりどっと高齢化年齢に加わり高齢化に拍車をかけます。さてエイジング(加齢)について考えるとエイジングはもちろん病気ではありません。関節などの結合組織や支持組織は25才から加齢が始まると言われています。膝や腰の痛みや変形、歩行や仕事への不自由さ、目(白内障、加齢黄斑変性症)、耳(難聴、耳鳴り)、顔のしわやしみ、体のたるみ、下腹部の肥満などは典型的な加齢の影響によるものです。自然の摂理を認識できず病気だと思ってしまうので深刻になります。要は現実をいかに容認できるかです。神様も老いだけは万人に平等に与えてくれました(071008)

147)華麗なる加齢
豪華絢爛たる江戸文化を作り上げそれを支えたのは実は50才で若隠居した知識人達の第2の人生の悠々自適の生活のたまものでした。仕事を子供にゆずって自由になると自分の趣味に余生をかけて取り組んで各分野に大きな足跡を残しました。最たるものは50才で家督をゆずり天文学の勉教を始めて55才で日本橋から第一歩を踏みだしなんと23年間も日本中4000万歩を歩き通し日本地図を作るため気の遠くなるような作業をやり通し73才で没した伊能忠敬その人です。彼は「第2の人生の達人」と言われています。現在は隠居制度などなくなって死ぬまで糧のために働かなければならない何とも貧しい時代になりました。せめて余生を有意義に過ごすためにはまず趣味をみつけそれに没頭してみましょう。時間がもったいなくてあーだこーだとお茶のみ話をしている暇はなくなります。元気に加齢(071115)
148)かけがえのないいのち
最近食育と言う言葉をよく耳にします。今年3月に策定された「健康とおかまち21」に健康づくり6項目があげられましたがその第1番目が食育(栄養・食生活)です。朝ご飯をきちんと食べること。主食(ご飯、パンなどの穀物)、主菜(肉、魚、大豆などの蛋白質)、副菜(野菜類)、果物、乳製品をバランスよく食べること。楽しく遊んで(遊び+ルール=スポーツ)おいしく食べて、これが理想的な健康生活です。そうすれば今や青少年にまで忍び寄っている生活習慣病や肥満やメタボリックもなくなります。長寿を元気で過ごしているご老人は決まって好き嫌いなく何でもおいしく、そして肉や牛乳も欠かしません。高齢者は粗食でもいいは間違いです。高齢者こそもっと肉や乳製品を積極的にとって下さい。「朝食は王様の如く昼食は平民の如く夕食は乞食の如く」理想的な食生活の格言です。(070715)
149)特定健診特定保健指導
平成20年4月から新しい健診が始まります。今までの生活習慣病検診の中でも特に、心疾患、脳血管疾患の発症の重要な危険因子である糖尿病、高血圧、高脂血症の有病者やその予備軍を拾い上げそれに肥満、喫煙を加えたメタボリック症候群(内臓脂肪症候群)を中心にした健診に変わります(特定健診)。今までの検診は受けっぱなしで終わりその後のフォローは本人まかせでしたが新しい特定健診では健診後にリスク群を階層化して保健指導を義務づけました。目標値を設定して最長6ヶ月にわたって追跡し目標値をクリアするよう努力させるように指導します。特定健診実施計画に定める目標は@健診実施率A保健指導実施率Bメタボ減少率でありこの目標値の達成率如何によって次のような格差が生じてきます。新しい特定健診は40才から74才までの国保の被保険者と労働者の家族が対象であり75才以上の人は後期高齢者と呼ばれ基本的には健診はしなくても良いことになります。以下次号(080115)
150)特定健診特定指導(2)
医療保険も20年度からは後期高齢者限定の新しい医療保険制度が創設されますがその財政負担として全体の4割を若年者の医療保険から支援金として拠出することが決まっておりこれを後期高齢者支援金といいます。特定健診実施計画目標値をクリアするかしないかで各市町村毎に±10%(約6千万円)ほどの加算、減算調整がおこなわれるとのことで行政担当者のやる気と受診者の協力が必要になります。もちろん基本的には個人の健診であり自らが自分の健康に責任を持つことが結果としてメタボを減らして生活習慣病を減らすという目標が達成できるのです。しかし新しい特定健診では腹囲やBMI(肥満率)が中心になるため胸部レントゲンはなくなりました。これらは肺がん検診でカバーするようにとのこと。また心電図、眼底検査、貧血(新潟県は実施)などもメタボとは関係ないのでなくなりました。メタボ検診が全面に出てガン検診が手薄になった感も否めませんが各自がかかりつけ医や各種ガン検診を積極的に利用して下さい。(080215)