141)春眠暁を覚えず |
風薫る5月、さわやかな季節到来です。しかし春になると眠くて眠くていくら寝ても寝たりないと言う人が増えてきます。実は人の体内時計はなぜか25時間にセットされています。放っておくと毎日1時間ずつ寝る時間が遅くなるのです。最近の研究では早起きして太陽の光を浴びることが体内時計をリセットして15-16時間後に自然の夜間の眠気を誘うという体内時計の仕組みが明らかになってきました。休みだからと「寝だめカンタービレ」をしてもその晩はかえって寝つけず翌日の睡眠不足につながります。休日こそ早起きをするほうが、翌日のリズムを取り戻せます。また規則正しい3度の食事、規則的な運動は快眠を約束します。昼寝は大事、ただし30分以内。これで午後の仕事もばっちり。30分以上ぐっすり昼寝すると夜眠れないので要注意です。不眠を訴える多くの人はこのリズムに乗っていないようです。一度体内時計を意識してリセットして下さい(070515) |
142)肩こりについて |
肩こりは肩の筋肉(胸鎖乳突筋、僧帽筋など)の疲労です。例えば重い物を長時間持っていると次第に腕がだるくなって痛くなってきますがそれと同じ理屈です。圧倒的に女性に多く中でも「なで肩系」に多いようです。姿勢が悪く前屈みで長時間同じことをしていると悪化します。頭の重さは4-5kgありますが前屈みの人は首の後ろの筋肉だけで頭を支えることになるので慢性的にその筋肉が疲労するのです。頭に本を載せて落ちない姿勢を取っているとうそのように肩こりが取れます。是非おためし下さい。また筋肉が疲労して血行が悪くなり疲労物質(乳酸)がたまるとさらに肩こりは悪化します。血行をよくするように心がけましょう。時々ストレッチするのも効果的です。強すぎるマッサージは肩が腫れて血行が悪くなり逆効果です。注意して下さい。(070615) |
143)食育について |
最近食育と言う言葉をよく耳にします。今年3月に策定された「健康とおかまち21」に健康づくり6項目があげられましたがその第1番目が食育(栄養・食生活)です。朝ご飯をきちんと食べること。主食(ご飯、パンなどの穀物)、主菜(肉、魚、大豆などの蛋白質)、副菜(野菜類)、果物、乳製品をバランスよく食べること。楽しく遊んで(遊び+ルール=スポーツ)おいしく食べて、これが理想的な健康生活です。そうすれば今や青少年にまで忍び寄っている生活習慣病や肥満やメタボリックもなくなります。長寿を元気で過ごしているご老人は決まって好き嫌いなく何でもおいしく、そして肉や牛乳も欠かしません。高齢者は粗食でもいいは間違いです。高齢者こそもっと肉や乳製品を積極的にとって下さい。「朝食は王様の如く昼食は平民の如く夕食は乞食の如く」理想的な食生活の格言です。(070715) |
144)日本の夏・紫外線の夏 |
皮膚は人体最大の臓器です。大人の皮膚は畳一枚分に相当する面積を持っています。若者は小麦色の肌やガングロにあこがれてエステでわざわざお金を出してまで肌を焼いていますがこれは大間違い。日焼けの原因は紫外線(UV)ですが、将来、しわ、シミ、そばかすそして皮膚癌のもとになるのでお肌にとっては大敵です。お金を出してわざわざ皮膚を痛めつけているのです。白人に皮膚癌が多いのはメラニン色素という着色色素が皮膚細胞に少ないため紫外線に弱いためです。メラニン色素が多いのが黒人、中等度が我々黄色人種です。しわは皮膚のコラーゲンやエラスチン、プリテオブリカンなど弾力線維の減少や皮下脂肪の萎縮で起こってきます。しみは紫外線による「日光性色素斑」です。若いときは新陳代謝が盛んで色素斑(メラニン色素)はあかとして落ちてなくなるのですが年を取ってくると新陳代謝が落ちてそのまま色素斑として残ってしまいます。以下次号(070817)) |
145)洗顔は泡を転がすように |
皮膚表面の角質層は百分の二ミリ、その下の表皮も十分の一ミリから十分の三ミリと極薄のため肌の手入れをしているつもりでごしごしこすると保湿成分が失われて乾燥萎縮肌、しわ、などの原因になります。しわは@表皮の乾燥の他にA真皮の基質の減少と変化Bコラーゲン、エラスチンの減少Cエラスチンの屈曲変形D皮下脂肪の退縮E表情筋の収縮、弛緩などが原因になります。さあ洗顔には特に注意しましょう。髪の生え際は洗い残しが多いためヘアバンドで髪を押さえてたっぷりの泡で顔を覆い泡を転がすようにやさしく洗って下さい。額から鼻にかけてのT字型には特に皮脂腺が多く入念に手入れして下さい。洗顔後1-2分のうちに化粧水をつけると保湿効果が高まります。(070918) |