121)続・忍び寄る肥満 |
今は引退してタレント業に変身した元大関「こにしき」さんの膝はあの巨体を支えきれずに完璧につぶれています。身長、体重から割り出される標準体重のたとえば5kg体重オーバーしている人は何と毎日24時間、5kgの鉄アレイを身につけているとイメージして下さい。肥満というものがいかに膝、腰に負担になるかが想像できると思います。最近の研究では脂肪細胞は一種の内分泌ホルモン産生細胞であり脂肪細胞が大きくなると高血圧、高脂血症、糖尿病に悪影響を与えることがわかってきました。脂肪細胞の中にあるアデポネクチンという物質が体に良い働きをしているのですが脂肪細胞が太るとその物質が減少していろいろな病気の元になると言われこれをメタボリックシンドロームと呼んでいます。減量は喫煙と同じく大変難しい問題ですが何とか頑張って減量に挑戦して下さい。(050915) |
122)忘却とは忘れ去ることなり |
忘れ得ずして忘却を誓う心の悲しさよ。かの有名な菊田一夫「君の名は」の一節です。記憶とは過去の経験の影響が残され保持されている状態を言い@記銘・・経験を脳に刻み込むA保持・・記銘されたことを脳内に維持するB追想・・保持されたことを思い出すC再認・・追想されたものが間違っていないか確認する。これら一連の精神作用がなされるとき「覚えた」「覚えている」といい逆にこれらのどこかに障害があると「忘れた」「覚えられない」ことになります。幸いにも楽しいことはよく覚えており不快なことは忘れやすくなっているので人間は生きていけるのである。「ど忘れ」は一時的な追想障害でのどまで出かかっているのに思い出せないことから「舌端現象」と言われています。記憶障害については次回へ(051015) |
123)続・忘却とは |
140億個ある脳神経は老化と共に1日10万個づつ死滅していくので健康老人でも次第に物忘れが進んできます。@記銘力減退・最近の記憶が傷害され古い記憶は覚えているA保持障害・病的状態での記憶障害でありアルツハイマーや痴呆などB追想障害・保持されているが追想できない。恐怖体験やショック、ヒステリー健忘など心因性のことが多い。日常生活は普通だが自分のエピソードが追想できない。あるヒントで思い出す。映画や小説の題材として有名C再認障害・体験と追想が異なり記憶錯誤とも言う。病的記憶障害は本人が自覚していないのが特徴的であり自分は物忘れがひどくなりボケたのかと心配して悩む人は健常老人の生理的な変化であり全く心配はいりません。手先を使ったり本や新聞を読んだりゲートボールをして記憶力減退を予防して下さい。(051115) |
124)少年老いやすく |
あっという間に平成17年も過ぎようとしています。まさに月日は百代の過客にして行き交う人もまた旅人なり、の心境です。秦の始皇帝は全ての欲望を掌中にしましたが寿命だけはままならず東の蓬莱山に住む仙人が持っているという不老不死の薬を求めて徐福を旅立たせたといいます。果たして不老不死の薬はあるのでしょうか。ヒトは生きるために常に新しい細胞に生まれ変わっています。細胞分裂の主役であるDNAにはテロメアという物質があり細胞分裂をする毎に1つずつ減っていきついにはなくなってしまいます。何百枚かの回数券の様なものです。使い果たしたときが老いであり寿命です。神様が与えてくれた全ての人への唯一平等な贈り物と言えましょう。そして自分が老いて寿命がつきる代わりに子から孫へと新しい生命が続き、進化の道へつながっていくのです。皆様よいお年を。(051215) |
125)眠りの健康術 |
新春明けましておめでとうございます。2006年も「修ちゃんのワンポイント」をよろしくご愛読下さい。年頭に当たり皆様が今年一年間、健康で文化的な生活の出来ることを心から祈念しております。新春第1弾は眠りの科学です。中越大地震後、またこの度の超大雪のため、その他現代のストレス過多、仕事過多の時代にあって不眠に悩む人が大変増えてきております。高齢化に伴う老人特有の不眠症も増加の一途をたどっており雪国特有の冬期のうつ病や自殺などとも深く関係しており、たかが不眠と侮れない状況です。いつも寝床に入るとすぐ寝つけ、夜中に1回も目覚めず朝までぐっすり眠れて目覚めるときは爽快な気分でぱっと起きる。そして今日も一日「やるぞ」とファイトがわいてくるそんな理想的は眠りは出来るのでしょうか。次回からしばらく眠りについてお話します。(060115) |