116)森田療法のすすめ |
新学期に新入社員、転勤と4月は旅立ちの月です。期待と不安が相半ばする中で新しい環境に慣れようと努力する生活も1ヶ月が過ぎる頃になると環境の変化になじめず自信をなくしたりやる気を失ったりといわゆる5月病が忍び寄ってきます。こんなとき役立つのが森田療法です。森田療法の基本は不安や恐怖はあるのが人間の自然な姿であり、それを容認しあるがままに受け入れながらまず目の前のやるべきことに全力を尽くす。怖がりながら不安にかられながらも行動していく中で、いつのまにか不安や恐怖が消えていくというものです。人間とは弱いものです。100%の完全主義者でなく七,八割うまくいったらしめたものと頭の切り替えも必要です。(050415) |
117)脳梗塞の予感 |
突然はしをポトリと落としたり、話し中にろれつが回らなくなったり、片方の目が見えなくなったり、左右どちらかの顔面と手足が同時にしびれるなどの症状が出現しびっくり仰天するが数分後には全く元に戻り何の後遺症もないためケロッと忘れて過ごしているとある日突然、脳梗塞で倒れることがあります。この状態を一過性脳虚血発作(TIA)と呼びます。ごく短時間、脳の血管の流れが止まったのですが自然に血流が再開されたため大事に至らずに済んだのです。TIAは脳梗塞の前兆ですから早期の治療が肝腎です。まずはかかりつけ医に診てもらい血液さらさらになる薬を服用して血の固まるのを防ぐことが脳梗塞の予防には大切なことです。ゆめゆめ侮るべからずです。(050516) |
118)道中つつがなしや |
昔の旅は命がけ、水杯で今生の別れかもと仰々しい物立ちでした。いろいろな難儀はありましたが最も恐れられたのが「つつがむし」でした。そこから表題の「道中つつがなくお過ごしを」となります。野ネズミに寄生しているツツガムシ科のダニにいるリケッチアがその病原体です。高熱を発し全身に発疹が出て放っておけば肝腎機能不全を併発して死亡します。現在でもテトラサイクリン系の抗生物質しか効きません。富山の開業医の娘さんがその抗生剤を使わずに死亡するといういたましい例もありました。信濃川流域は日本有数の恙虫生息地です。山菜取りの名人も山に入ったら要注意です。知らぬ間に刺されます。全身発疹や高熱、リンパ節腫脹などの症状が出たら大至急診察を受けて下さい。(050615) |
119)健康診断戦線異常あり |
企業に義務づけられている定期健康診断で、血中脂質や肝機能、血圧などの数値が正常範囲にない(異常ありの)人は有所見者と呼んでいますが2003年には47.3%にも及び過去最高となりました。多い順には血中脂質29.1%肝機能15.4%高血圧11.9%となりいずれも生活習慣病のもととなるものばかり。過酷な労働や運動不足が重なれば動脈硬化から深刻な脳梗塞や心筋梗塞を起こしやすくなりこれらに高血糖や肥満が加わると最近はやりのメタボリックシンドロームといわれる体の複合汚染が起こりその発作、死亡率は個々のデータの30倍とも40倍ともいわれる程ぐんと跳ね上がってしまいます。日本人は運動が下手と言われています。適当に趣味を兼ねて運動に精出しましょう。今や生活習慣病は国民病になっています。(2005,07,15) |
120)忍び寄る肥満 |
日本人を含むモンゴル系人種は多くの肥満遺伝子を持っています。過去何万年にわたり飢餓状態にあったためわずかのエネルギーを体内に蓄積するための生きる知恵の結果です。それが今まで国民的肥満から奇跡的に免れていたのは野菜中心の日本食のおかげでした。しかし戦後わずか数十年でその微妙なバランスは失われ欧米食にまみれてしまった日本人の体型はがどんどん肥満型になってしまいました。最新の基準では腹囲を重視し、男性85cm以上女性90cm以上を内臓型肥満と定義してあらゆる生活習慣病の元凶としています。でもご飯がうまくてうまくてという人が多く減量も大変です。そういえば今夏カルフォルニアから我が家にホームスティした16才のクリスタ嬢は極上の魚沼コシヒカリを毎食茶碗にてんこ盛りによそってもりもり食べて舌鼓を打っていました。(050815) |