信濃川の植物

’97年の観察データから


観察された主な植物


 4回の観察で確認された植物は、45科109種にのぼります。種名の確認しにくいイネ科やカヤツリグサなどは記録をほとんどしていないのでまだ多くの植物があるものと思われます。

 なお、確認種の中には、市史自然編に掲載されていない、ヤマネコノメソウと逸脱種のムラサキカタバミの2種が含まれています。


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参考に「十日町市史・資料編・自然」の図版番号を付けてあります。
学名は、「十日町市史・資料編・自然」を参考にしました。(タイプミスはご容赦ください)

種  名 市史図版番号 備 考
タデ科 Polygonaceae
ヒメスイバ
Rumex acetosella L.
3-79 小型のスイバ(スッカシ)です。群生し、赤い花穂をたくさん付けます
ナデシコ科 Caryophyllaceae
カワラナデシコ
Dianthus superbus L. var. longicalycinus Williams
3-86 別名「大和撫子(やまとなでしこ)」といわれ、美人の代名詞に使われるほどの知らない人はいない植物です。
ムシトリナデシコ
Silene armeria L.
3-87 「虫取り」と名が付いているように、茎に粘る褐色の部分があり、ここに小さな虫が付くととれなくなります。河川敷以外にも野山に広く分布しています。
マメ科 Leguminosae
イタチハギ
Amorpha fruticosa L.
3-189 緑化のため外国から導入された種と聞きましたが、花は日本のハギとはかなり違います。
コマツナギ
Indigofera Pseudo-tinctoria Schind
3-195 生息域が限られてきている蝶「ミヤマシジミ」の食草です。調査区域にはたくさんあり、蝶の生息環境を作り出しています。
ニセアカシア(ハリエンジュ)
Robinia pseudo-acacia L.
3-201 高水敷の林を構成する代表的な高木で、ハリエンジュとも呼ばれています。5月下旬頃になると白い花房をたくさん付け、甘い芳香を周囲に漂わせます。観察地では養蜂家が蜂蜜の採取を行っていました。
クサフジ
Vicia cracca L.
3-205 名は「草のフジ」ですが、花は垂れ下がりません。葉の先に巻き蔓があり、他の植物などに絡みます。
グミ科 Elaeagnaceae
アキグミ
Elaeagnus umbellata Thunb.
3-258 観察地の上流部に大きな群落があります。秋に熟す丸い赤い実を子どもの頃に食べた経験を持っている方も多いことと思います。
アカバナ科 Onagraceae,
アレチマツヨイグサ
Oenothera biennis L.
3-279 オオマツヨイグサ(月見草)より花が小さく、最近はこちらの方が数が多く見られるようです。
アカネ科 Rubiaceae
  カワラマツバ
Galium verum L. var. asiaticum Nakai form. nikkoense Ohwi
3-345 五葉松の様な葉をたくさん持ち、株立ちになります。
オオバコ科 Plantaginaceae
ヘラオオバコ
Plantago lanceolata L.
3-391 オオバコと比べると葉は細長くヘラ状で、花茎も高く立ち上がります。
キク科 Compositae
カワラハハコ
Anaphalis magaritacea Benth. var. yedoensis Ohwi
3-417 河川敷には、「河原」の名が付いた植物がたくさんありますが、これもその一つで、河原には生えるハハコグサの意味です。乾燥してドライフラワーにも利用できます。
カワラヨモギ
Artemisia capillaris Thunb.
3-419 河原にあるヨモギの意味で、河川敷にはたくさん生育しています。
ハハコグサ
Gnaphalium affine D. Don
3-444 カワラハハコと比べて草丈はかなり小さく、株立ちにはなりせん。全体に優しい感じです。
アヤメ科 Iridaceae
キショウブ
Iris pseudoacorus L.
3-517 鮮やかな黄色の花菖蒲です。
イネ科 Gramineae
  オギ
Miscanthus sacchaariflorus Benth
  ススキと見分けにくいですが、オギは株立ちになりません。また、節から小枝が出ます。茎はススキより丈夫で、すだれや野菜などの支柱に利用する人もいます。
ラン科 Orchidaceae
ネジバナ
Spiranthes sinensis Ames
3-582.583 ラン科の中では身近に見られる花です。調査地では、堤防の芝の中にたくさんあり、花の色は、白から赤紫色まで株によって濃淡があります。

 

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