2001年11月号
木の葉が色づくと、秋ももうすぐ終わりかな、そんな気がしてきます。アメリカの北東部ニューイングランド地方では、大きなカエデの葉が真っ赤に染まり、それがどこまでも広がって、それはそれは見事な景色を作り出すのだそうです。一度でいいから見てみたい、そんな風景の一つです。
10月はたくさんの行事がありました。小さな手で一生懸命土を掘ったお芋掘り。大きな芋が出てきて喜ぶのはおとなも同じですが、子どもたちは小さな小さなお芋でも「赤ちゃん芋だ!」と喜びます。この感性、忘れたくないですね。
祖父母交流会では、一生懸命練習した歌や手遊び、そして合奏を披露しました。みんなで力を合わせて一つのものを作り上げる経験が、子どもたちの見えない部分を成長させているんだと感じます。
お店屋さんごっこは特に楽しいイベントでした。保育士の工夫におもわず唸ってしまったのがジュースの自動販売機。段ボールで作った販売機にお金を入れると、裏側にいる子どもがジュースを取り出し口に放り込む仕掛けです。しかし、裏側にいる園児が親切すぎて(?)、取り出し口からジュースを握った手がニョッキリ出てきて「どうぞ!」なんて場面も。
傑作だったのは2歳児のAさんが、お財布が空になったと見せに来た後、お菓子屋さんのレジを開けてお金をお財布に補充しようとした場面です。「賢いな〜。」と感心しながら見ていると、3歳児のBさんが「これはお店のお金だから、取っちゃダメだよ」と制止するのです!おとなにとっては当たり前のことも、子どもにとっては“まだ”当たり前ではないことがたくさんある中、一人一人がしっかり成長している様子がわかり、嬉しい、幸せな気分を味わいました。「幼子はたくましく育ち、知恵に満ち、神の恵みに包まれていた(ルカ福音書2章40節)」全ての幼子の上に祝福があるように。