我が家のサザエさんを紹介します。ます夫さんとの新婚時代、新潟に住んでいた頃のお話です。サザエさんはお友達と買い物に出かけた帰り、どうしようもなくおならがでたくなりましたが必死の思いで何とか我慢し続けました。ようやくのこと、友達が目的地まで来て降りることになり「それじゃ、またね」と別れの挨拶をしてドアを閉めました。それっとばかりサザエさんはたまりにたまったガスを思いっきり大爆発させて大満足。ああこの素晴らしい開放感。「太陽がいっぱいだ」しばらくうっとりしていたら何ということでしょう。あろうことか、お友達が忘れ物をしたらしく、くるりときびすを返してすたと近づいてきたではありませんか。サザエさんはなすすべもなく呆然とするばかり。とんとんとノックの音。仕方なくのろのろと窓を開けてしまうとお友達が窓越しに車の中に顔を突っ込んできました。「ムッ」その後の悲惨な光景はとても筆舌に尽くす難しでした。ワカメちゃんの小学校時代は小千谷住まいでした。毎朝近所のお友達と一緒に登校していました。PTAのある日、おめかししたサザエさんが学校へいくとちょうどそのお友達が教室へ入るところだったので後についてのこのこ入って行きました。父兄に渡すいろいろなビラが置いてあり、サザエさんは采配をふるい先頭に立って皆にそれを配っていました。その姿をワカメのお友達が見つけて曰く、「おばさん、ワカメちゃんの教室はお隣よ」サザエさんは毎朝一緒に登校していたのでてっきり同じクラスだと思っていたのでした。よそのクラスで采配をふるっていたサザエさんは真っ赤になってワカメのクラスにこっそり入って行きました。十日町市に開業したばかりのある夏の暑い暑い朝、サザエさんはよくパンツだけはいてそこにエプロンをしてお勝手をやっています。出勤するます夫さんの見送りに玄関に出たら誰もいなかったので今日は特別サービスとつい10段の階段の下まで見送りを延長しました。何とあろうことか隣のお父さんが仕事をしていた手を休めてにこにこしながら近づいてきたではありませんか。ます夫さんは車で出てしまい取り残されたサザエさんは大あわて、仕方なくそのまま前向きで10段の階段を一歩一歩後ずさりしながら上がっていって家に飛び込みました。隣のお父さんは「何だこの人は」と首をかしげ不思議そうな顔をして帰っていきました。サザエさんお尻丸出しの醜態を辛うじて免れホッと一息。今でも「お魚食わえたどらねこ〜追いかけて」毎日、陽気で、愉快な皆のサザエさんしています。平成16年8月号県医師会雑誌 (中魚沼郡・十日町市医師会)
サザエさん症候群
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