161)脱メタボ元年 |
昨年の4月から始まった特定健診、特定保健指導は大混乱の中でのスタートとなりましたが最近ようやく体裁を整えてきたようです。メタボ健診ともいわれ、まず腹囲(男性85cm、女性90cm)そして脂質異常、耐糖能異常(糖尿病予備軍)、高血圧を中心にした生活習慣病を予備軍のうちに洗い出し、生活指導をして発病を防ぐのが目的です。私も見事に腹囲で引っかかりそれを機会に減量を始めました。どうせ計画的な運動はできないので食事制限での挑戦です。妻に宣言して協力してもらいキャベツを山盛り、そして温野菜のスープを中心に、また結婚以来一日も欠かさず作ってもらっている弁当を半量にしてもらい、大事なことは毎朝体重計に乗って記録することです。これだけで3ヶ月で4kgの減量に成功しました。今年はなるべく運動を取り入れさらにシェイプアップしたいと意気込んでいます。(090115) |
162)砂をかむよな味気なさ |
2高齢者に多い訴えの一つが味覚障害です。味覚は舌全体に分布する化学受容器の味蕾(みらい)によって受容されます。また舌だけでなく口腔内の粘膜でも感知され@甘いA塩辛いB酸っぱいCにがいの4種類があります。味覚障害の原因としては@舌炎A悪性腫瘍B唾液の低下C糖尿病、腎臓病D更年期E鉄、亜鉛、ビタミン不足F心因性(うつ状態やがん心配性)G薬の副作用Hそして意外に多いのが入れ歯によるものです。舌炎では肌が荒れると同じに舌が荒れやすい人がいます。ちょっとした風邪や舌苔という白い苔のようなものが付着して舌炎をおこし味気ない思いをします。原因が沢山あるのでどんな治療がよいのか人によってそれぞれ違うので一概に言えませんがなかなか特効薬がなく難しい症状の一つです。入れ歯も隠れた味覚障害の原因です。年々顎もやせてきますのでこまめに合わせてもらって下さい。(090215) |
163)エージレス時代に |
広辞苑第1版(1955年)には「初老」とは「40才の異称」とあります。戦前の人生50年時代ならぴったりでしたが現在ではもはや死語になりました。65才以上の人口が7%を超えると「高齢化社会」14%になると「高齢社会」と呼びますが7%から14%になるのにフランスは115年、ノルウエーは92年、スウエーデンも85年かかりましたが日本はわずか24年で到達です。人生80年の時代に突入しさらに850万人の団塊の世代が続々と定年を迎え老人組に仲間入りしてきました。年相応の美を追究するエージレス(年齢不要)時代にもはや老人を何歳かで区切るなど出来ない時代が来ていますが国は相変わらず前期高齢者や後期高齢者、枯葉マークなどで老人を差別化しています。それに対抗するには我々自身もいつまでも若々しく心身共に健康でいられるように努力して毎日をプラス思考で過ごすように心がけることが必要です。(090315) |
164)閑話休題 |
笑いは人生のオアシスです。実際に病気を防ぐ免疫力を高めたり、体の調子を整えたりする効果があると言われています。Tさんという品の良いご婦人がクリニックに来るといろいろなことを教えてくれます。先日は命の次に大切な入れ歯をなくしてしまいあちこち探したが見つからない。食事も取れず困っていると普段は話しかけたこともないチョイボケのダーリンが「おい、ここにあるぞ」と教えてくれました。ダーリンの入れ歯入れの中に確かにあったのでほっとしたと同時にどうしてここに?といぶかっていると「どうもご飯を食べても合わないのではずして入れて置いた」との返事。よく見ると食べかすがたっぷりついたまま大事にしまってありました。うれしいやら、悲しいやら何とも言えない気持ちだったとか。思わず抱腹絶倒。また一つTさんから元気の元を頂きました。(090406) |
165)ゾウの時間ネズミの時間 |
以前ベストセラーになった本の題名です。動物にはそれぞれそのサイズによって固有の時間が流れているがそれは以下のように説明されています。哺乳類では一生涯に使用する心臓(ポンプ)の働きはみな同じで約20億回拍動するそうです。ゾウは体が大きく拍動が遅く寿命は100年くらい、ネズミは心拍動が速く数年で20億回となりそれがネズミの寿命となります。人間は1分間の心拍数が60回とすると人生60年で15億回、人生70年で22億回拍動することになりますのでそのあたりが心臓寿命になります。この心臓に負担をかけるのが高血圧や肥満、脂質異常症などの生活習慣病です。決められた心臓寿命を少しでも老化、故障から守り大事に使っていきたいものです。道元曰く「時間は惜しんだからといってとまらない。時間が虚しく過ぎるのではない。人間が虚しく過ごしているのだ」と(090515) |