わがクラプのYE交歓留学生の活動は、1985年に記念すべき第1回を実施している。将来生豊かな若者に一人でも多く外国生活を体験して貰って国際的視野を育て、見聞を広げて貰い、明日の十日町、ひいては明日の日本を背負ってくれる人物に育ってほしいとの願いをこめてのスタートであった。 受入れ第1号は、L小口良男をホストとして受入れたタミー・ウインターズさん。十日町からの派遣の最初は、村山清(オーストラリア)村山浩、村山道代(アメリカ)の3名であった。
その後、12ヶ国から16名を受入れ、十日町からは18名が派遣された。いずれの留学生もその後の
人生にこの時の体験が大いに役立ったと思う。
その一人のニーナさんの体験を報告しよう。
1996年、L高橋修―をホストとして受入れたニーナ・ゴロブさんは、スロベニアのLjubljana大学の1年生で、大学では日本語学科の専攻、西洋とは全く正反対の文化をもつ日本に大変興味をもち、意欲満々の学生で地元のTrbovljeLCの推薦を受けて念願の来日となった。滞在は4週間であったが、この間めまぐるしい日程の中で貴重な体験をしたと思うが、たまたま日本の夏を体験しての感想は、とにかく蒸し暑くて参ったようで「死ぬほど蒸し暑い」と表現しているので相当なものだったと思う。
スロベニアは冬にはマイナス30℃にも達するほど冷え込みが厳しい国ですが、その代わり夏は清々しくて過ごしやすい気候のようです。
その時の日本が忘れられず、思いが慕ったのか昨年4月から筑波大学に留学、日本の研究に一層磨きをかけているところです。ゆくゆくは日本とスロベニアの辞書を作ったり、両国の架け橋になるという大きな夢を抱いています。異国の女子学生のこんな夢の実現に少しでも貢献でき、こんな嬉しいことはありませんでした。今年の十日町雪まつりに十日町を再来訪、十日町の冬の暮らしや雪との関わりを肌で感じて感激を新たにしていま
した。
(ニーナからのメッセージ〉
In summer 1996 I was staying at Takahashi family as a member
of the Lions club exchange
programme. Having spent unforgettable tirne with them l wa hoping
to meet them again one
day and l am very happy and thankfui to be welcomed again at
the tirne of the 50th Snow
Festival.Being accepted as one of the members l am very proud
of it and once again l would
like to thank to them and to theTokamachi Lions club for it.
十日町からも多くの学生が海外へ旅立ちましたが、みなニーナと同じ思いだったのでしょう。
まだ見たことのない異国の文化、習慣にふれ、見識を新たにしたようでした。最近は海外旅行も一般化し、15年前とは隔世の感がありますが、異文化にふれる感激は若ければ若いほど知識の吸収
消化がよく、自らの血や肉になるでしょう。景気の低迷の折から、派遣事業もやや下火の傾もありますが、今後はアジア諸国や東欧などの交流などに力を入れることも検討して行きたいと思います。
(L高橋修一) |